今回の事件を追う取材班は、暗号化アプリ上で取引される観賞魚の裏ルートに接触した。そこでは、一般の市場には出回らない特殊な遺伝子改変魚が、一匹あたり数万円から十数万円という高値で売買されていた。特に緑色の発光強度が高い個体は「極上品」としてマニアの間で争奪戦が繰り広げられているという。
捜査関係者によると、こうした違法取引の背後には、海外から未承認の卵を密輸し、国内のアジトで密かに増殖させる悪質なブローカーの存在がある。一度飼いきれなくなった購入者が近くの河川に放流してしまうことで、問題は一店舗の犯罪行為から地域全体の生態系危機へと一気に拡大する。取り締まりの網をくぐり抜けるデジタル闇取引への対応は、警察庁や環境省にとっても急務となっている。