「仕事で疲れ果てて帰宅した夜、画面を開くだけで涙が出てくることがある」——都内のIT企業に勤める30代の女性はそう語る。彼女にとってその存在は、過剰な競争社会の中で擦り減った心を解きほぐすための、唯一無二のシェルターなのだという。
また、地方で暮らす60代の男性は「最初は若者の流行り物だと思って眺めていたが、気づけば自分の方が夢中になっていた。理屈ではなく、直感的に『守りたい』と思わせる何かがある」と笑う。世代を超えて人々の内面にある最も柔らかい部分を刺激する力、それこそが本質的な求心力だ。
ファン同士の連携の強さも際立っている。SNS上では互いを尊重し合うマナーが自然発生的に形成され、荒れがちなネット空間において奇跡的なまでに温かなエコシステムが維持されている。ファンであること自体が、個人のアイデンティティや誇りへとつながっているのだ。