近年、スマートフォンで手軽にシミュレーションを行い、通院回数を最小限に抑えた「格安マウスピース矯正」が若者を中心に爆発的な人気を集めている。しかし、この手軽さこそがトラブルの温床だ。AIによる自動分析に頼り切り、個人の骨格や筋肉の動きを無視した治療計画が立てられるケースが頻発している。
歯科医師の直接的な診断や調整が不十分なまま治療が進むと、歯は動いても噛み合わせが崩壊し、顔全体の歪みにつながる。安さにつられて契約したものの、途中で違和感を覚えて他院に駆け込む「難民」と呼ばれる患者が、2026年現在、クリニックに殺到しているのが現状だ。