オンライン検索は「欲しい答え」に最短距離で到達するには極めて効率的だ。しかし、効率性ばかりを追求すると、思考の幅は自ずと狭まってしまう。いまイノベーションを生み出すビジネスパーソンが重視しているのは、検索ワードすら思いつかない未知の情報との遭遇、すなわち「セレンディピティ」だ。
目的の本を探して通路を歩いている最中、ふと隣の棚に目をやったときに飛び込んでくる一冊。自分の専門分野とは全く異なる領域の背表紙に書かれた言葉が、抱えていた課題の解決策と結びつく瞬間がある。整然と、かつ緻密に編集された本棚の間を歩くこと自体が、偶発的な発見を生み出す最高のリサーチ行為なのだ。