近年、このライブハウスの知名度を世界規模へと押し上げた決定打が、大ヒット作『ぼっち・ざ・ろっく!』の存在だ。作中に登場するライブハウス「STARRY」のモデルとなったことで、劇中の主人公・後藤ひとりが恐る恐る降り立ったあの階段を一目見ようと、国内外から熱狂的なファンが押し寄せるようになった。
Netflixなどの動画配信サービスを通じて世界中に作品が浸透したことで、下北沢の路地裏には多国籍なアニメファンが集い、カメラを構える姿が日常となった。しかし、ここは今も毎夜リアルな爆音を鳴らし続ける現役の現場だ。昼夜問わず機材の搬入出が行われ、リハーサルの音が漏れ聞こえる。聖地巡礼を楽しむファン側にも、近隣住民や出演バンドの動線を妨げない配慮やマナーの共有が自然発生的に定着し、サブカルチャーの聖地としての品格が保たれている。