もし愛犬がぶどうを口にしてしまった場合、飼い主の素早い決断が生存率を直接左右する。誤食直後から数時間以内に現れる初期症状としては、度重なる嘔吐、下痢、元気がなくなりうずくまる、強い食欲不振などが挙げられる。さらに進行すると尿が出なくなる「無尿」状態に陥り、数日以内に死に至る危険が跳ね上がる。
万が一の誤食時に、家庭で塩水や吐塩剤を飲ませて無理に吐かせようとする応急処置は非常に危険だ。食道穿孔や食塩中毒、誤嚥性肺炎といった深刻な二次災害を引き起こすリスクが高い。絶対に行なってはならない。
最優先すべき対応策は、直ちに夜間対応可能な動物病院へ連絡し、指示を仰ぐことだ。受診時には以下の情報を獣医師へ正確に伝える必要がある。
・誤食した正確な日時(何分前、何時間前か)
・食べたぶどうの種類と推定量(生のぶどう、皮付き、干しぶどう等)
・現在の愛犬の体重と全身状態・症状
診察を行う獣医師は、消化管内に残る毒素を排出させる催吐処置や活性炭の投与、さらには腎破壊を防ぐための強力な点滴静注療法を連続して実施する。誤食から2時間以内の処置開始が、最悪の事態を回避するためのデッドラインだ。