八村選手という絶対的なインサイド&ミドルレンジのスコアラーが不在となったことで、ホーバスHCは日本のストロングポイントである「スピード」「3ポイントシュート」「強烈なプレッシャーディフェンス」を極限まで研ぎ澄ます戦術へ舵を切りました。その中核を担ったのが、河村勇輝と富樫勇樹の選出によるダブル司令塔システムです。
異なるリズムでゲームをコントロールできる2人の小柄なポイントガードは、対戦国の脅威となりました。特に当時BリーグMVPに輝いたばかりの河村選手は、格上フィンランド戦で第4クォーターに神懸かり的なプレーを連発。正確無比なパスとステップバック3ポイントで25得点9アシストを記録し、歴史的な大逆転勝利の立役者となりました。
サイズで劣る日本が世界を制するため、富永啓生選手の爆発力や比江島慎選手のベテランならではのクリエイティビティを最大限に引き出したこの戦術は、八村不在という逆境があったからこそ急速に進化した側面を持っています。