ポルトガル語で「Lulu da Pomerânia」と表記されるこの言葉は、ブラジルをはじめとする中南米やポルトガルにおいて、ポメラニアンを指す最も一般的な日常語です。現地の公認畜犬団体(CBKCなど)における正式な犬種名は「Spitz Alemão Anão(小型ジャーマンスピッツ)」ですが、一般家庭やSNSのコミュニティでは親しみを込めて「ルル」と呼び習わされています。
日本のポメラニアンと姿が違って見える最大の理由は、海外特有のスタイリングとブリーディングの流行にあります。南米や北米の一部では、マズル(鼻先)が極端に詰まった「チャビー(丸顔・タヌキ顔)」な個体や、毛密度を極限まで高めたボリューミーなカットが好まれる傾向が顕著です。動画映えする派手な毛量と極小フォルムがSNSアルゴリズムによって世界中に拡散された結果、「日本にはいない未知のプレミアム犬種ではないか」という誤解が生じました。
犬種標準(スタンダード)の観点から見れば、血統上のルーツは完全に一致しており、特別な新種というわけではありません。