大学柔道界における最高峰の決戦場、全日本学生柔道優勝大会。この大会での戴冠こそが、すべての大学柔道部員にとっての至高の目標である。東海大学や天理大学、明治大学といった宿敵がひしめく中で、日本大学は常に熾烈な覇権争いを繰り広げてきた。
とりわけクラブの歴史に深く刻まれているのが、28年の歳月を経て成し遂げた6度目の全国大会優勝である。長らく優勝から遠ざかっていた苦難の時期、選手層の薄さや勝負どころでの詰めの甘さが指摘されることもあった。しかし、歴代の指導陣と選手たちは基礎の全面的な見直しに着手。全員で泥臭くポイントをもぎ取る「チーム戦としての柔道」を徹頭徹尾磨き上げ、ついに頂点へと返り咲いた。
団体戦を制する「日大スタイル」のチーム編成
日大の団体戦における特徴は、圧倒的な個の技術とチーム全体の戦術的整合性にある。先鋒から大将まで、それぞれの役割が明確に定義されている。
- 先鋒・次鋒: 鋭い立ち技で素早く流れを引き寄せ、相手の主力を揺さぶる。
- 中堅: 試合の均衡を保ち、着実にポイントを加算する要の役割。
- 副将・大将: 圧倒的な体躯と強靭なフィジカルで、土壇場での逆転や逃げ切りを果たす。