地方の産地港から届くトラックが到着するなり、仕入れ値のボードには驚くべき数字が並ぶ。かつては庶民的な居酒屋でも親しまれていた旬の味が、今や1匹あたり数千円の値をつけることも珍しくない。なぜこれほどの高騰が起きているのか。最大の要因は、世界的な和食ブームによる高級料亭や外食チェーンからの引き合いの強さだ。
市場の仲卸業者は「卵がしっかり詰まった良質な個体は、競りにかかった瞬間に秒単位で買われていく」と証言する。水揚げ量の年変動に加え、首都圏の高級寿司店や割烹からの指名買いが集中しており、需要が供給を完全に上回っている状況が続いている。