夢を打ち砕かれ落胆する志願者、あるいは見事に資金を獲得して感涙にむせぶ挑戦者。番組のクライマックスで吉田栄作が見せた佇まいは、数多くのドラマを生み出した。事業計画の甘さを叩かれ、虎たちから「甘い」「話にならない」と罵倒されて立ち尽くす志願者に対し、彼がかけた言葉は、単なる番組進行を超えた人生のエールだった。
「夢を諦めるなよ」「ここがスタートラインだ」――カメラの回っていない場所で志願者の肩を抱き、静かに背中を押したエピソードは、今や伝説として語り継がれている。経営者たちの冷徹なビジネス論理と、泥臭く夢を追う志願者の情熱。そのふたつが交差する結節点で、彼は常に人間ドラマの理解者であり続けたのだ。