テレビ受像機の前で決まった時間にニュースを見る時代は終わりを迎えた。TVerによる見逃し配信や、ABEMAをはじめとするネットニュース専門チャンネルの存在感は増すばかりだ。この構造変化は、ジャーナリズムのあり方そのものを根底から変えつつある。
地上波では放送時間の都合上切り捨てられていた深い議論や、長編ドキュメンタリーのような濃密な取材映像が、配信プラットフォームを通じて若い世代へと届くようになった。既存の放送業界の枠組みを超え、いつでもどこでも深掘りされた情報にアクセスできる環境が整ったことで、キャスターに求められるスキルの質も「尺に収める技術」から「本質を語り抜く力」へと移行している。