ダッシュボードに灯るこのランプの正式名称は水温計警告灯だ。かつての車両のように針で温度を示すアナログ水温計に代わり、近年の省スペース化されたインパネではカラー表示のアイコンが主流となっている。ここで最も把握しておくべきは「点灯する色」が持つメッセージの違いだ。
青色(または緑色)の点灯は、エンジン内部の水温がまだ低い状態を示している。寒冷期の始動直後によく見られる現象であり、暖機運転が進んで適正温度に達すれば自然と消灯するため心配はいらない。一方、息をのむべきは赤色の点灯だ。これはエンジン冷却水の温度が異常上昇し、限界突破寸前であることを示すオーバーヒートの緊急警告にほかならない。
赤色ランプが点灯したまま走り続けると、エンジンブロックが熱で歪み、シリンダーヘッドガスケットが破損する。最悪の場合、金属同士が焼き付いて走行不能となり、エンジン全損という最悪の結末を迎える。2026年現在の路上トラブル現場でも、この警告を見落としたことによるシビアコンディション故障が相次いで報告されている。