原因不明の腫れや不調の正体は?見逃せないIgg4関連疾患の真実

原因不明の腫れや不調の正体は?見逃せないIgg4関連疾患の真実

原因不明の腫れや不調の正体は?見逃せないIgg4関連疾患の真実の重要なポイントについて、専門知識を基に徹底解説します。

抗体の一種であるIgG4(免疫グロブリンG4)は、血液中に存在する全IgGのうち、わずか数パーセントしか占めないマイナーな分子に過ぎない。抗原に対する結合力や補体を活性化する能力が弱く、長らく「アレルギー反応を抑えるおとなしい抗体」と考えられてきた。ところが、この控えめなはずの分子が特定の病態では爆発的に増加し、病変部に大量の形質細胞として浸潤する。

この不可解な現象を世界で初めて体系化したのは日本の研究者たちだ。膵臓が硬く腫れ上がる自己免疫性膵炎の研究において、岡崎一成氏や神澤輝実氏らをはじめとする先駆者たちが、膵臓のみならず胆管、唾液腺、後腹膜など全身で同様の病理像が起きている事実を次々と突き止めた。局所の病変ではなく「全身性疾患」であるという概念の提唱は、世界の医学界に激震を与えた。

なぜ自らの抗体が組織を攻撃し、執拗な線維化を促すのか。病因の完全な解明には至っていないものの、特定の自己抗原に対するT細胞の過剰応答や、サイトカインバランスの破綻が引き金を引くことが分かってきた。免疫システムの精密な歯車が狂った瞬間、静かなる破壊が体内で進行していく。

吉田 誠
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吉田 誠

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