12年にわたり市政を牽引した山本龍前市長の時代、街は先進的なまちづくりモデルの構築を目指していた。その象徴が「前橋市スーパーシティ構想」であり、最先端技術を用いた移動サービスやデータ連携基盤の導入が進められてきた。しかし、前体制が推進した巨大プロジェクト群は、恩恵を享受できる層と置き去りにされる層の分断という課題を残した側面も否定できない。
現体制への移行に伴い、これらのデジタル施策は単純な廃止ではなく、「実用性とコストパフォーマンス」を軸とした厳格な再評価に晒されている。尖った最先端技術の誇示から、すべての市民が恩恵を実感できる身近なデジタル化への舵切り。スマートシティという言葉の裏で生じていた理想と現実のギャップを埋める作業が、今まさに着々と進められている。