アメリカ産豚肉が安い理由とは?ラクトパミンの危険性と安全性を検証

アメリカ産豚肉が安い理由とは?ラクトパミンの危険性と安全性を検証

アメリカ産豚肉が安い理由とは?ラクトパミンの危険性と安全性を検証について知っておくべき ポイントを厳選して解説いたします。

ネット上でアメリカ産豚肉の安全性に関して最も物議を醸しているのが、肥育促進剤「ラクトパミン」と「成長ホルモン剤」の使用、そしてそれに付随する発がん性についての噂です。

まず成長ホルモン剤についてですが、アメリカのFDA(食品医薬品局)は養豚において成長ホルモンの投与を認可していません。ホルモン剤の懸念は主に肥育牛(牛肉)の議論と混同されて広まったケースが多く、豚肉に関して「ホルモン漬けの豚が出回っている」という言説は事実と異なります。

一方、赤身肉の比率を高め脂肪を減らす目的で開発された飼料添加物「ラクトパミン」は、アメリカ国内の養豚で法的に使用が認められています。これに対してEUや中国、ロシアなどが輸入豚肉におけるラクトパミンの使用・残留を一切禁止(ゼロトレランス)としていることから、「他国で禁止されている危険な肉が日本に流れてきているのでは」という強い不安を呼ぶ要因となりました。

では、発がん性や健康被害の噂はどうなのでしょうか。国際的な食品規格を策定するコーデックス委員会(FAO/WHO合同食品規格委員会)や日本の内閣府食品安全委員会による科学的評価において、ラクトパミンに直接的な遺伝毒性や発がん性は認められていません。高濃度を一度に大量摂取した場合に心拍数増加や血圧上昇などの交感神経系への影響が出る可能性は指摘されているものの、生涯にわたって毎日摂取し続けても健康影響が出ないとされる「一日摂取許容量(ADI)」が厳密に設定されています。

また近年では、世界的な輸出基準に合わせるため、スミスフィールドフーズやタイソンフーズなどアメリカの大手食肉加工企業がラクトパミン不使用(ラクトパミンフリー)の豚肉生産ラインを急速に拡大させており、日本向けにも安全性を最優先した豚肉が供給されています。

木村 陽翔
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木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。