眠らない街の風景が様変わりしている。かつてのように腕を掴んで店へ押し込む粗暴なスタイルは激減した。しかし、それは平和の訪れを意味しない。風俗営業・歓楽街産業の過激化を抑えるための監視網が強まるなか、路上に立つアクターたちはより隠微なやり口へとシフトしている。
「安く飲めますよ」という単純な声掛けは消えた。現在のメインストリームは、道を聞くふりを装う雑談からの自然な誘導や、「限定クーポンがある」と持ちかけるサクラ行為だ。一見すると親切な街の案内人に見える人物が、実は組織化された違法グループの一員であるケースが後を絶たない。