「自分は自宅でテレビを見ているだけだ」と鷹を括る利用者の盲点は、オークションサイトやフリマアプリ、暗号資産を介した違法取引のログにある。警察庁サイバー警察局を筆頭とする捜査機関は、ネット上の怪しい出品者やツール拡散者を長期間にわたり潜行モニタリングしている。売買履歴、銀行口座の振込記録、IPアドレスから割り出された契約者住所に至るまで、サイバー犯罪捜査官はデジタルフットプリントを綿密に追跡する。
家宅捜索が入る際、捜査官が真っ先に取り押さえるのはパソコンとテレビに挿し込まれたB-CASカードだ。端末に残されたデータや購入履歴と照合されれば、不正視聴の動かぬ証拠となる。情報セキュリティの観点からも、インターネットと紐付けられたスマートテレビやレコーダーが通信ログを介して異変を検知されるルートも存在する。電波の受信だけであっても、入手のプロセスで必ず足跡が残るのが現代のサイバー犯罪の現実である。