半導体業界には数年周期で好況と不況を繰り返す「シリコンサイクル」がつきまとう。現在のAI特需がいつまで続くのか、需要が一段落した際に現在の還元スタンスを維持できるのかという点は、長期投資家にとって最大の関心事だ。
キオクシアは、従来のPCやスマートフォン依存のポートフォリオから、エンタープライズSSDを中心とした産業用需要へと軸足を大幅に移しつつある。需要の波が比較的穏やかなBtoB分野の比率を高めることで、市況低迷期でも自社株買いや配当を継続できる強靭な経営基盤の構築を目指す。今回の決定は、その長期ビジョンに向けた自信の表れとも受け取れる。