「本ねぇじゃん」が一部の特撮ファンの間だけで終わらず、インターネット全体を巻き込む流行語へと発展した背景には、大手レンタル・書店チェーンTSUTAYAの店舗リニューアル事情との奇跡的なシンクロがありました。
近年、TSUTAYAをはじめとする複合書店では、書籍売り場を縮小し、トレーディングカード対戦スペースやカプセルトイ売り場、コワーキングスペース、カフェなどを併設する大規模な業態転換が相次ぎました。本を買う目的で久しぶりに店舗へ足を運んだ一般ユーザーが、店内の様変わりぶりに驚愕し、「TSUTAYAに来たはずなのに本ねぇじゃん!」と写真付きでSNSに投稿。この実体験に基づくリアルな嘆きが、セイバー由来のミームと見事に合流しました。
創作物の中のシュールな光景と、現実社会の街角で起きているリアルな変化。この2つの事象が重なり合ったことで、言葉の持つ説得力と面白さが何倍にも跳ね上がり、強固なネットスラングとして確立されたのです。