幣立神宮 不思議な体験としてネット掲示板やブログに寄せられる証言には、ある共通のパターンが見受けられます。「境内に入った瞬間に冷気がスッと体を通り抜けた」「風もないのに御神木だけが大きく揺れた」「霧の中に虹色の光が差し込んだ」といった神秘的なエピソードです。
こうした現象の土台として語られるのが、幣立神宮が中央構造線付近に位置する「ゼロ磁場 パワースポット」であるという説です。中央構造線は日本最大級の断層帯であり、地層同士が押し合って磁場が打ち消し合う特異点(ゼロ磁場)が存在すると言われています。科学的な電磁波測定において常時ゼロ磁場が観測されているわけではありませんが、地下深部の地殻変動による微弱な磁場変化や地電流が、人間の生体リズムに何らかの影響を与えている可能性を指摘する研究者もいます。
また、環境心理学の観点からも説明がつきます。数百メートルに及ぶ参道の石段を登り、樹齢数百年から数千年とも推定される巨木群に囲まれることで、人間は「畏敬の念(Awe体験)」を強く抱きます。自らの存在が小さく感じられると同時に脳内のデフォルト・モード・ネットワーク(雑念を生む回路)の活動が抑制され、深い瞑想状態に似た精神的静寂がもたらされます。日常のストレスから解き放たれた結果、感覚が研ぎ澄まされ、木々のざわめきや光の差し込みを普段以上に鮮烈な「神秘体験」として知覚するのです。