2010年代にTBSテレビ系で放送され社会現象を巻き起こしたドラマ『半沢直樹』。作家・池井戸潤のメガヒット小説を原作とし、俳優の堺雅人が演じた熱血主人公が理不尽な組織の論理に立ち向かう姿は、日本中の視聴者の胸を熱くさせた。劇中に登場するメガバンク「東京中央銀行」を象徴するあの決めゼリフは、放送から年月が経過し、U-NEXTなどの動画配信サービスで不朽の名作として視聴され続けている現在においても、決して過去の遺物とはなっていない。
伝統的な金融業界をはじめとする日本型組織では、年功序列や閉鎖的な評価システムが今なお根深く残る。上意下達のピラミッド型組織において、若手や中堅社員が挙げた成果がマネジメント層の「采配の勝利」として集約される構造は、構造的に成果横取りを生み出しやすい土壌と言える。