自己肯定感の基盤は、幼少期における保護者との愛着関係の中で形作られます。育ちの環境においてどのような関わりを受けてきたかは、大人になってからの自己認識に極めて大きな影響を与えます。
特に自己肯定感を損ないやすいのが、「条件付きの愛情」を受けて育ったケースです。「テストで良い点を取ったときだけ褒められる」「親の期待通りの良い子でいるときだけ優しくされる」といった環境で育つと、子どもは「ありのままの自分には価値がない」「成果を出し続けなければ愛されない」という強固な信念を内在化させてしまいます。
また、過干渉や過保護な養育態度も自律性を奪う要因になります。親が先回りして失敗を防ぎすぎると、子どもは「自分で決断して乗り越えた」という自己効力感を育む機会を失います。反対に、感情を頭ごなしに否定されたり、日常的に他者と比較されて叱責された経験は、「自分は劣った存在である」という根深い思い込みを心に刻み込みます。