このトレンドの背後には、電子コミックプラットフォームの冷徹なAIアルゴリズムが存在する。一度でも少し尖った作品をクリックすれば、翌日にはさらに過激で、さらに「痛い」作品がおすすめフィードを埋め尽くす。スクロールの手は止められない。
特にスマートフォンの縦スクロールマンガ(ウェブトゥーン)の普及は、この傾向を決定づけた。一コマごとの衝撃が重視されるフォーマットにおいて、じわじわとくるエロティシズムよりも、一瞬で読者の感情を逆撫でする「痛み」のほうが圧倒的にインプレッションを稼ぎやすい。広告クリエイティブもまた、よりセンセーショナルな、生理的嫌悪感を煽るコマを切り取るようになった。