福岡の街は今、空前の好景気に沸いている。特に中洲エリアは、アジア近隣諸国からの直行便増便やクルーズ船の寄港により、夜な夜な多国籍な言語が飛び交うカオスな空間へと変貌を遂げた。しかし、その光の影で、地元民の「中洲離れ」が進んでいるのも事実だ。
「昔ながらの行きつけに行っても、予約でいっぱいで入れない」。そんな嘆きが、天神や赤坂の路地裏でよく聞かれるようになった。観光客向けの強気な価格設定を行う店が増える中、古くからのファンをどう維持するか。このバランス感覚こそが、今の中洲の飲食店に突きつけられた最大の課題である。