放送当時のネット上の評価や視聴者の反応を客観的に振り返ると、本作は極めてユニークな受容のされ方をしていました。
放送初期から中盤にかけては、従来の朝ドラに見られる「元気いっぱいで周囲を巻き込みながら猪突猛進するヒロイン」とは正反対に、百音が静かで物思いに耽るキャラクターであったため、「展開が静かすぎる」「ヒロインに感情移入しにくい」といった否定的な声も一部のネット掲示板やSNSで散見されました。
しかし、物語が第3部(気仙沼編)に入り、これまで張り巡らされていた伏線が一気に回収され始めると、評価は劇的な大絶賛へとシフトします。
「誰かの役に立ちたい」という想いの根底にあった自己満足や傲慢さを百音自身が自覚し、「それでも目の前の人のために何ができるか」を泥臭く模索する結末のあらすじは、安易なハッピーエンドを拒絶した極めて誠実な着地点として、放送終了後も「朝ドラ屈指の大傑作」として語り継がれる要因となりました。
【プロの結論】『おかえりモネ』を今こそ観るべき人・好みが分かれる人の判断基準
NHKオンデマンドや各種配信サービス、再放送で本作の視聴を検討している方に向けて、編集部としての客観的な判断基準を提示します。
▼本作が心からおすすめできる人
- 静かで抑制の効いた、文学的・映画的な映像表現や脚本を好む人
- 「共依存」を排した、自立した大人の恋愛描写や人間関係を見たい人
- 震災やトラウマという重いテーマに対し、綺麗事ではなく誠実に向き合った人間ドラマを求めている人
- 清原果耶、坂口健太郎、永瀬廉らの「キャリア最高峰の繊細な演技」を堪能したい人
▼視聴において好みが分かれる・慎重になるべき人
- 毎朝スカッとする派手なサクセスストーリーやコミカルなドタバタ劇を求める人
- 台詞で感情や状況を全て説明してほしいテンポ重視の人
- 東日本大震災の描写や津波警報のリアルな演出に対して心理的負荷(フラッシュバック)を感じやすい人