テレビの生中継が終わった瞬間から、インスタグラムの「本番」が始まる。ハイタッチを交わしてベンチへと戻る選手たちの汗、シャンパンファイティングの凄まじい熱気、勝利後のロッカールームで流れる大音量の音楽。ドジャースのSNS制作チームは、かつてメディアが立ち入れなかった聖域へと容赦なくカメラを向け、ファンの手元へ直配送する。
視聴者の心を掴むのは、計算し尽くされたプロモーション動画ではない。むしろ、手ブレの残るスマホ撮影の短いショート動画や、選手同士が不意に見せるオフの表情だ。カメラを意識していない瞬間の笑顔や、ミスをした仲間を慰める力強い抱擁。そこには、勝利という結果以上に人間ドラマへの圧倒的な共感が広がっている。