現在、立川小春志の独演会や出演する落語会は、チケット発売直後に売り切れが続出するほどの活況を呈しています。演芸場やSNS上で交わされる落語ファンの生の声に耳を傾けると、彼女の高座がいかに従来の女性落語家のイメージを刷新したかが分かります。
ファンの間で共通して絶賛されているのが、ややハスキーで耳心地の良い声質と、淀みなく繰り出される小気味よい江戸前のリズムです。「女性が男の噺を演じる際の違和感が全くない」「長屋の八五郎の抜け感や、師匠譲りの気風の良さが心地いい」といった評価が定着しています。落語通の観客が集まる有楽町朝日ホールや国立演芸場などの主催公演でも、客席からは感嘆の声が漏れ、トリの高座を堂々と勤め上げる風格が漂います。
また、彼女が演じる古典の登場人物たちは、単なるステレオタイプに留まらず、人間味あふれる哀愁を帯びています。東京学芸大学で培われた確かな解釈力によって、古い時代の人間模様が現代人の心にダイレクトに響く物語として再構築されている点こそ、リピーターが絶えない決定的な要因です。