ドラえもんという存在に人間的な温かみと命を吹き込んできたのは、歴代キャスト陣の熱演に他ならない。長年にわたり独特のハスキーボイスで親しまれた大山のぶ代氏から、エネルギッシュで情に厚い演技を魅せる水田わさび氏へとバトンが渡されてから久しい。
声優の交代劇においても、当時は「キャラクターの雰囲気が変わるのでは」という議論が巻き起こった。しかし、水田わさび氏をはじめとする現行キャスト陣は、過酷なアフレコ現場においても見事な息の合いを見せ、今や新しい世代にとっての「当たり前のドラえもん」を確立している。
声優陣が注ぎ込む熱量こそが、ロボットであるドラえもんを単なる機械ではなく、まるで生きているかのように視聴者に感じさせる最大の理由だ。だからこそ「重病」という単語一つで、ファンは実在する家族の心配をするかのように過剰に反応してしまうのかもしれない。