大ヒット映画『テルマエ・ロマエ』で描かれた古代ローマと日本の風呂文化の対比は、決してフィクションの中だけの話ではない。富士山のペンキ絵を見上げながら、熱い湯に身を沈める——この独特の銭湯カルチャーは、今や東京都観光財団なども強力に後押しするインバウンド向け観光資源の目玉となった。
かつて庶民の生活インフラであった銭湯は、現在、日本独自の体験型コンテンツとして世界中から熱い視線を浴びている。脱衣場の格天井やレトロな体重計、湯上がりの瓶入り牛乳に至るまで、完成された文化エコシステムとしての価値が再評価されているのだ。観光業の観点からも、地域経済を潤す重要なコンテンツとして確固たる地位を築いている。