「どんな文章が高く評価されるのか」という疑問に対する答えは極めて明確です。青少年読書感想文全国コンクールをはじめとする各種コンクールで入賞する作品には、共通した3つの特徴があります。
第1に、「本と自分の日常体験が地続きになっていること」です。単に「主人公の行動に感動した」と書くだけでは審査員の心に響きません。「部活動で挫折したときの悔しさと、主人公の葛藤がどう重なったのか」「家族との何気ない会話で感じた違和感が、本を読んだことでどう解消されたのか」といった、書き手独自のオリジナルな体験談が盛り込まれている文章は強い説得力を持ちます。
第2に、「読む前と読んだ後での心の変化(成長)が描かれていること」が挙げられます。本を読む前の自分はどのような価値観を持っていたのか、どのシーンに衝撃を受けて考えを改めたのかというビフォーアフターのプロセスこそが、評価者が最も求めている要素です。
第3に、「あらすじの比率が全体の2割未満に抑えられていること」です。本の内容紹介に文字数を費やしてしまうと、肝心の感想や自己開示が薄くなります。審査員は本のあらすじを知りたいのではなく、「あなた自身がどう感じ、どう変わったのか」を求めています。