今回の事故で最大の関心事となったのが、該当車両のモデルだ。日本の官公庁・行政における最高峰の移動手段といえば、伝統と格式を誇る「トヨタ・センチュリー」がまず思い浮かぶ。防弾・防振性能や後席の圧倒的な居住性、静粛性は他を寄せ付けない。一方で、近年急速に導入が進んでいるのが「トヨタ・アルファード」に代表される高級ミニバンだ。
車内で書類整理や緊急のミーティングを行う政治家や幹部官僚にとって、室内空間が広いアルファードの利便性は極めて高い。だが、車体が大きく重量もあるため、狭い都心の路地や急な車線変更時には独特の挙動を示す。関係者の証言によれば、事故を起こした車両もこれら主要モデルのいずれかであり、重厚なボディ構造が乗員の安全を守った反面、接触相手へ与えた衝撃の大きさも指摘されている。