かつて「鉄のカーテン」で隔てられていた両国の首都間は、現在では極めて快適な国際列車で結ばれています。ベルリン中央駅からワルシャワ中央駅を結ぶ国際特急「ベルリン・ワルシャワ・エクスプレス(EuroCity)」は、旅慣れたビジネスパーソンや旅行者にとって最も実用的な移動手段です。
所要時間は約5時間20分。シェンゲン協定エリア内であるため原則として常設の国境審査はありませんが、不法移民対策や治安警戒レベルに応じて車内での抜き打ちパスポートチェックが実施されます。1等車・2等車ともに電源とWi-Fiが整備されており、ポーランド国鉄(PKP)が運行する食堂車「WARS」では、手頃な価格で本格的なピエロギ(ポーランド風餃子)や温かいスープを味わうことができます。
現地を訪れる日本人が最も驚くのが「体感治安の逆転」です。かつて抱かれていた「東欧=治安が不安定」という先入観は完全に崩壊しています。ワルシャワ中心部や旧市街は夜間の一人歩きでも身の危険を感じる場面が極めて少なく、街並みは清潔そのものです。対照的に、ベルリンの主要ターミナル駅周辺(アレクサンダー広場やコットブッサー・トア周辺など)では、置き引き、スリ、薬物売人によるトラブルへの警戒が日常的に求められます。