撮影当時の二人の関係性を語る上で外せないのが、身長差をめぐる有名なエピソードだ。ケリー・マクギリスは身長が178cmあり、トム・クルーズよりも背が高かった。監督のトニー・スコットは二人が並ぶシーンで視線やバランスを自然に見せるため、立ち位置や靴底の厚さを工夫するなど、様々な撮影技術を駆使したという。
スクリーン越しで見せた熱い化学反応の一方で、二人の実生活での関係はきわめてプロフェッショナルなリスペクトで結ばれていた。映画のプロモーション終了後、二人はそれぞれ異なるキャリアを歩むことになったが、トム・クルーズが映画界の第一線で走り続ける一方で、マクギリスは自分自身の幸福と静かな時間を探求する道を選んだ。生き方は違えど、あの夏にスクリーンで生まれた眩いばかりの絆は、映画史に永遠に残る。