廃仏毀釈の嵐が過ぎ去った後、日本仏教は再び息を吹き返しましたが、その爪痕は現在も各地に色濃く残されています。
文化財の観点では、国宝級の仏像や建築物が失われた痛手は取り返しがつきません。しかし一方で、この壊滅的危機を経験したからこそ、文化財保護法の前身となる古社寺保存法が制定され、日本の伝統文化を国家として保護する法体制が整備される契機にもなりました。
激動の近代化を乗り越え、自らの手で信教の自由を勝ち取った浄土真宗の歩みは、単なる過去の歴史ドラマにとどまりません。国家権力と個人の内面的な信仰がどのように対峙すべきかという命題は、時代を超えて現代の私たちにも重い問いを投げかけています。