インターネット上での議論も、この現象を多角的に映し出している。実業家の西村博之(ひろゆき)氏がYouTube配信などで発する「努力論の虚構」や「身の丈に合った暮らし」に関する身も蓋もない指摘は、若年層を中心に絶大な影響力を持つ。彼の冷徹な現実主義は、時に救いとなり、時に残酷な鏡として機能する。
X(旧Twitter)などのSNSでは、日常の不満や悲哀を自虐的に共有するミームが溢れている。共感を得ることで一時的な慰めは得られるものの、それが集団的な「居直り」へと変質する危険性を秘めている。愚痴を言い合うだけのコミュニティに安住し、現実を改善するための行動を起こさない姿勢は、ネット空間が生み出した新たな停滞の形と言える。