父親としての葛藤と経験は、やがて彼の演技に凄みと深みを与えることとなる。単なる好青年役から、屈折した内面を持つ悪役、悲哀を帯びた中間管理職まで、演じられる役柄の幅は飛躍的に広がった。
特に大きな転機となったのが、TBSテレビの日曜劇場『半沢直樹』での熱演である。保身と葛藤に揺れる銀行員役をリアルに演じ切り、お茶の間に強烈な印象を刻み込んだ。プライベートでの過酷な試練をくぐり抜けたからこそ出せる人間の業や弱さの描写は、日本芸能界において彼を「代わりのきかない名バイプレイヤー」へと押し上げたのである。