うなぎ選びにおいて多くの人が抱く最大の誤解が、「天然うなぎ=養殖より常に美味しい」という固定観念です。水産関係者の証言や実食データに基づくと、この認識には明確な注意点が存在します。
浜名湖の天然うなぎは、エビやカニなどを捕食して育つため特有の野趣あふれる風味と引き締まった筋肉質を持ちます。しかし、天然物は個体差が非常に激しく、水揚げ時期や天候によって脂の乗りが左右されます。下処理や焼きの技術が卓越した店でなければ、身が硬く感じられることも珍しくありません。
対して、浜名湖の養殖うなぎは、地下から汲み上げた良質なミネラル水と徹底した温度管理、計算された飼料によって育てられます。一年を通じて泥臭さが一切なく、均一で上質な脂の乗りと柔らかな肉質が担保されているため、安定した美味しさを求めるならば名門の養殖うなぎの方が適している場面も多々あります。