なぜ「星」は上から順番に書き進めるのだろうか。漢字の歴史的成り立ちを研究した白川静の古代文字アプローチを参照すると、文字の構造と意味がくっきりと浮かび上がってくる。
「星」の古字は、輝く天体を表す「日(または晶)」と、芽が出る様子を表す「生」が合体した形だ。澄んだ夜空に生まれ出る光を意味している。漢字の造形原則として「上から下へ」「左から右へ」という大原則が存在するが、文字の意図が「上(天の光)」から「下(命の芽生え)」へと流れていることも、この筆順が定着した大きな理由の一つである。歴史的な背景を知ることで、漢字筆順の合理性がより深く理解できるはずだ。