本作の舞台設定は2006年。それから20年が経過した2026年の今、この世界観は一種の「歴史劇」としての魅力も帯び始めている。ガラケーを使い、タバコの煙が立ち込める事務所で密談を交わす男たち。デジタル化が進みきっていない、どこか泥臭い時代の空気がそこにはある。
東城会と近江連合という、日本の極道社会の二大勢力が激突する緊張感。それは、コンプライアンスや規制が強化された現代社会から見れば、フィクションだからこそ許される究極のファンタジーだ。だからこそ、私たちはこの危険で魅力的な世界に惹きつけられる。