大橋のカフェシーンを語る上で外せないのが、自家焙煎(ロースタリー)にこだわるショップの急増だ。店内に入ると、まず目に飛び込んでくるのはピカピカに磨き上げられたドイツ製や国産の大型焙煎機。浅煎り特有のフルーティーな酸味を引き出すスペシャルティコーヒーが、今やこの街の標準スペックになりつつある。
エチオピアのジャスミンのような華やかな香り、ルワンダのフレッシュな柑橘感。バリスタたちは豆の持つテロワール(風土の個性の違い)を丁寧に抽出し、一杯のカップに落とし込む。また、それに合わせる焼き菓子や自家製プリンも抜かりがない。甘さを控えたキャロットケーキや、濃厚なバスクチーズケーキとフルーティーな珈琲のマリアージュは、一度味わえば病みつきになる中毒性を秘めている。