1998年、イーグルスは満場一致でロックの殿堂入りを果たした。しかし、その輝かしい名声の裏には、ツアーやアルバム制作による極度の疲労、そして天才ゆえの衝突が絶えずつきまとっていた。「氷が溶けたら再結成する」と語られ、14年間の休止を経て奇跡の復活を果たした「Hell Freezes Over」ツアーは、ロック史に残る劇的な復活劇だった。
過酷な栄光の日々を振り返り、ドン・ヘンリーは後年のインタビューでこう語っている。「私たちは完璧さを追い求めるあまり、自分たち自身を破壊しそうになった。だが、ステージに立ち、全員で声を合わせた瞬間のあの響きだけは、何物にも代えがたい本物だった」。エゴと情熱がぶつかり合った末に生まれた音こそが、彼らの真実だった。