視覚表現やメタファーの多層構造において、日本のアニメーション史に金字塔を打ち立てた巨匠たちの存在を無視することはできない。記号的な台詞回しや前衛的な演出で視聴者の想像力を揺さぶってきた幾原邦彦の作品群は、言葉の裏に膨大な意味の隠し絵を仕込む手法を確立させた。
また、既存の物語構造を解体し、セリフひとつで観客の既成概念を崩壊させてきた庵野秀明のアプローチもまた、現代の作品作りに深遠な影を落としている。記号化されたフレーズに視聴者自身が意味を吹き込み、巨大な考察運動へと発展していく構造は、彼らが切り開いた表現の系譜そのものと言える。