節目として大々的に展開された「京都府立植物園開園100周年記念事業」は、単なる祝祭にとどまらず、未来への投資としての側面を色濃く持っていた。絶滅危惧種の域外保全プロジェクトの拡充や、子どもたちを対象とした環境教育プログラムの刷新など、次の100年を見据えた取り組みが着実に根づいている。
気候変動が深刻化する今、植物園の果たすべき役割は展示から保全へと明確にシフトした。遺伝資源を守り、絶滅の危機に瀕した自生植物を増やして野生へ帰す。華やかな企画展示のバックヤードで繰り広げられる地道な研究活動こそが、この園の真の心臓部なのだ。