世界的な大スターとなったジョニー・デップですが、その生い立ちは決して平坦なものではありませんでした。1963年6月9日、ケンタッキー州オーエンズボロに生まれた彼は、幼少期に幾度もの転居と両親の離婚を経験する複雑な家庭環境で育ちます。そんな彼の心の拠り所となったのが音楽でした。
10代半ばでギターを手にした彼は高校を中退し、ロックバンド「The Kids(ザ・キッズ)」を結成して本格的なプロミュージシャンを目指します。ロサンゼルスへ進出し、イギー・ポップの前座を務めるなど本格派の活動を展開。当時のジョニー・デップのバンド時代の秘蔵写真には、タバコをくわえながらレスポールをかき鳴らす、生粋のロック小僧としての鋭利な姿が刻まれています。
転機が訪れたのは1984年のことでした。当時の妻の紹介で出会った俳優ニコラス・ケイジの助言を受け、オーディションに挑戦。伝説的ホラー映画『エルム街の悪夢』で主人公の恋人役に抜擢されます。ジョニー・デップのデビュー当時の年齢は21歳。音楽活動の資金稼ぎとして足を踏み入れた銀幕の世界が、彼の運命を劇的に変えることになりました。