花形満のバックボーンを語る上で欠かせないのが、日本屈指の自動車メーカー「花形モーターズ」の御曹司という破格の出自です。何不自由ない上流階級に生まれ育った彼は、類まれな頭脳と運動神経を兼ね備えたパーフェクトな少年でした。
読者に強烈なインパクトを与えた初登場シーンといえば、中学生でありながら英国風の愛車オープンカーを颯爽と乗り回す破天荒な姿です。昭和の劇画ならではの豪快な演出ですが、裕福ゆえの退屈や孤独を抱えていた花形にとって、自らの力だけで白黒をつける野球の世界こそが唯一心を燃やせる戦場でした。
自ら率いる不良少年チーム「ブラック・シャドウズ」で活動していた花形は、下町で星飛雄馬と運命的な出会いを果たします。貧しい長屋育ちの飛雄馬が放つ圧倒的な投球に衝撃を受けた花形は、プライドを粉々に打ち砕かれ、ここから生涯をかけたライバル関係の火蓋が切って落とされました。