世界的なストリーミングサービスの台頭も、この流れを加速させている。海外の視聴者が日本のコンテンツに求めるのは、ステレオタイプな若者の日常ではない。ダークで、少し影のある、深みのある人間ドラマだ。そこで重宝されるのが、善と悪の境界線上に立つような、複雑なキャラクターを演じ分けられるベテランたちである。
ある時は温厚な父親、またある時は冷酷な犯罪組織の首領。この極端な振り幅を、説得力を持って演じられるのは、長年のキャリアで培われた確かな演技力があってこそだ。枯れた魅力の中に一瞬見せる「狂気」や「鋭い眼光」に、国内外の視聴者が釘付けになっている。