大会で結果が出た時ほど、幹也氏の観察眼は厳しさを増した。勝って兜の緒を締める姿勢を徹底し、泳ぎの課題やレース展開の細かな隙を容赦なく指摘する。一見すると厳格すぎる指導に見えるが、そこには世界の頂点に立つ者が背負うべき覚悟を教え込む狙いがあった。
かつて放映されたスポーツドキュメンタリー番組でも、二人の密着取材が大きな反響を呼んだ。世界水泳選手権での金メダル獲得に至る陰で、どれほどの対話と衝突があったか。独占インタビューで語られたエピソードは、単なる「指導者と選手」ではなく、命がけで世界に挑む同志としての熱量に溢れていた。家庭環境の全貌を知ることで、彼の驚異的な勝負強さの原点が解き明かされる。