鈴木俊一氏が歴代の政権で財務大臣をはじめとする重責を担い続けてきた背景には、官僚機構、とりわけ財務省との絶大な信頼関係がある。官僚の意見に真摯に耳を傾け、無理な政治主導を振りかざさずに最適解を導き出す手腕は、官僚たちから高い評価を得てきた。
この官僚との協調的な姿勢も、父・善幸氏の政治手法そのものだ。善幸氏は官僚の専門性を尊重し、彼らの能力を最大限に引き出すことで複雑な政策課題を処理した。強権的なトップダウンではなく、綿密なコミュニケーションによるボトムアップ型の合意形成。そのDNAが、俊一氏の安定した政策推進力の源泉となっている。