私たちが普段「クリオネ」と呼んでいる生物の正式な和名は「ハダカカメガイ」です。分類上はなんと巻貝の仲間。生まれたばかりの幼生期には小さな貝殻を背負っていますが、成長する過程で自ら貝殻を脱ぎ捨て、あの透明感あふれる姿へと変化を遂げます。
主な生息地は、冬になると一面の流氷で覆われるオホーツク海などの極寒の海域です。流氷の訪れとともに沿岸へ運ばれてくることから「流氷の天使」というロマンチックな異名が定着しました。ゆらゆらと海中を舞う無垢な姿は、厳しい極北の自然が作り出した奇跡の造形美と言っても過言ではありません。